万葉集巻第七1075-1078番歌(海原の道遠みかも)~アルケーを知りたい(1325)

▼詠み人知らずの歌4首。月読、月のさやけさ、夜渡る月、この月のここ、と表現して月を謳っている。

海原の道遠みかも月読の 光少き夜は更けにつつ 万1075
*海原の道が遠いせいか、月の光が少ないままに夜が更けています。

ももしきの大宮人の罷り出て 遊ぶ今夜の月のさやけさ 万1076
*大宮人たちが出てきて遊んでいます。今夜の月は一段とさわやかです。

ぬばたまの夜渡る月を留めむに 西の山辺に関もあらぬかも 万1077
*夜の空を動いて行く月を留めるために、西の山辺に関所があるとよいのに。

この月のここに来れば今とかも 妹が出で立ち待ちつつあるらむ 万1078
*月があのあたりに来る時間になれば、妻が外に出て私を待ってくれているでしょう。

【似顔絵サロン】巻7と同じ時代に起こった長屋王の変に関係する人々から:膳部王 かしわでのおほきみ ? - 729年 奈良時代の皇族。長屋王の子。長屋王の変で父と共に自殺。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=7

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