万葉集巻第七1103-1106番歌(馬並めてみ吉野川を)~アルケーを知りたい(1331)
▼風景を見て心打たれる心情の歌4首。1104番は吉野川を見ようや、ということで友達と馬を並べて遠出した話。馬並(な)めて、という言い回しが好きなので、この表現を見るとおお!と思ってします。馬並めての言葉を見まく欲り、頁を打ち繰り万葉集に遊びつる。
今しくは見めやと思ひしみ吉野の 大川淀を今日見つるかも 万1103
*しばらくは見られないだろうと思っていた吉野の大川淀。なんと今日見ることが出来ました。
馬並めてみ吉野川を見まく欲り 打ち越え来てぞ滝に遊びつる 万1104
*吉野川を見たくなり、友人と馬を並べてここまで来て滝で遊びました。
音に聞き目にはいまだ見ぬ吉野川 六田の淀を今日見つるかも 万1105
*噂では聞いていたけれどまだ見たことがない吉野川。その六田の淀を今日、見ましたよ。
かはづ鳴く清き川原を今日見ては いつか越え来て見つつ偲はむ 万1106
*カエルが鳴く清い川原を今日見ました。いつかまた山を越えて来て、思い出すのが楽しみです。
【似顔絵サロン】巻7と同じ時代に起こった長屋王の変に関係する人々から:巨勢 宿奈麻呂 こせ の すくなまろ ? - ? 奈良時代の貴族。長屋王の変のさい、朝廷に派遣されて長屋王の屋敷で罪の糾問にあたった。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=7
コメント
コメントを投稿