万葉集巻第七1107-1111番歌(いにしへもかく聞きつつか)~アルケーを知りたい(1332)
▼今回も「河を詠む」シリーズの続き。水の流れ方が目に浮かび音が聞こえるよう。
泊瀬川白木綿花に落ちたぎつ 瀬をさやけみと見に来し我れを 万1107
*泊瀬川で白い木綿の花のように水が流れ落ちるすがすがしい瀬を見に来た私です。
泊瀬川流るる水脈の瀬を早み ゐで越す波の音の清けく 万1108
*泊瀬川の水の流れはとても早く、あちこちで立つ波の音が清らかに聞こえます。
いにしへもかく聞きつつか偲ひけむ この布留川の清き瀬の音を 万1111
*昔の人もこうやって耳を傾けたのでしょうか。この布留川の清い瀬の音を聞きながら。
【似顔絵サロン】巻7と同じ時代に起こった長屋王の変に関係する人々から:石川 石足 いしかわ の いわたり 667年 - 729年 飛鳥時代後期~奈良時代初期の公卿。長屋王の自殺後、鈴鹿王の邸宅に派遣され、長屋王の兄弟姉妹・子孫とその妻を赦免する勅を伝えた。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=7
コメント
コメントを投稿