万葉集巻第七1118-1120番歌(いにしへありけむ人も)~アルケーを知りたい(1333)

▼1118番によると、万葉時代の人が枝をかんざしにしていたのは、植物の生命力を尊ぶ気持ちから、という。わたしも枝の代わりに帽子に缶バッチを付けています。1119番では、檜は人に枝を手折ってくれないとうらぶれるそうだ(笑)。これは手折る人の言い分。植物の管理人は勝手に枝を折られると怒っていたそうだから。

 葉を詠む
いにしへありけむ人も我がごとか 三輪の檜原にかざし折りけむ 万1118
*昔の人も私が今やっているように三輪の檜原で枝を折って簪にしたのでしょうか。

行く川の過ぎにし人の手折らねば うらぶれ立てり三輪の檜原は 万1119
*行く川の水のように過ぎ去った過去の人が手折ってくれなかったので、うらぶれて立っていますよ、三輪の檜原は。

 蘿を詠む
み吉野の青根が峰の蘿席 誰か織りけむ経緯なしに 万1120
*吉野の青根が峰を覆っている苔のムシロ。いったい誰が織ったのでしょう、縦糸も横糸もないのに。

【似顔絵サロン】巻7と同じ時代に起こった長屋王の変に関係する人々から:鈴鹿王 すずかおう ? - 745年 高市皇子の次男。長屋王は兄弟。長屋王の自殺後、屋敷を訪問した石川石足から、長屋王の兄弟姉妹・子孫とその妻を赦免する勅を伝えられた。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=7

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