万葉集巻第6_1030番歌(妹に恋ひ吾の松原)~アルケーを知りたい(1862)
▼前回は聖武天皇の歌で、藤原広嗣の乱の制圧に調停軍を送ったときのもの。今回も続いて聖武天皇の歌。内容は、妻を思いながら干潟を見ると鶴の鳴き声が聞こえた、というもの。後書きに、歌の場所について、前回の歌の河口の宮から、今回の吾の松原は距離的に離れているから何かの誤りではないかという指摘がある。5W1Hから、つじつまが合うかどうかの視点で編集している。 天皇の御製歌一首 妹に恋ひ吾の松原見わたせば 潮干の潟に鶴鳴き渡る 万1030 *妻を思いながら吾の松原を見わたしていると、干潟から鶴の鳴き声が聞こえて来る。 右の一首は、今案ふるに、吾の松原は三重の郡にあり。 河口の行宮を相去ること遠し。 けだし朝明の行宮に御在す時に製らす御歌なるを、伝ふる者誤れるか。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=6