万葉集巻第6_993-995番歌(かくしつつ遊び飲みこそ)~アルケーを知りたい(1840)
▼今回は三首。中でも「 かくしつつ遊び飲みこそ草木すら 春は生ひつつ秋は散りゆく」の 995番歌がぐっと來る。楽しい時間を過ごしながら春に生まれ秋に散る草木に命のうつろいを歌にする坂上郎女。無常観色のキャンパスに草木の絵を描いてる感じ。 同じき 坂上郎女 が初月の歌一首 月立ちてただ三日月の眉根掻き 日長く恋ひし君に逢へるかも 万993 *月が変わり三日月のように細い眉を掻いたおかげか、長らく逢ってなかった貴方様にようやくお目にかかれました。 大伴宿禰家持 が初月の歌一首 振り放けて三日月見れば一目見し 人の眉引き思ほゆるかも 万994 *顔を上げて三日月を見ると、一目見たお方の眉を思い出します。 大伴坂上郎女、親族を宴する歌一首 かくしつつ遊び飲みこそ草木すら 春は生ひつつ秋は散りゆく 万995 *こんなふうに遊び飲みしましょう。草木ですら春に生え秋には散っていくのですから。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=6