万葉集巻第6_910-912番歌(神からか見が欲しからむ)~アルケーを知りたい(1791)
▼前回の908番、909番の別バージョンの反歌。水の泡を木綿の花に見立てた912番が印象的です。みなさんはいかがでしょうか。 或る本の反歌に曰はく 神 (かむ) からか見が欲しからむみ吉野の 滝の河内 (かふち) は見れど飽かぬかも 万910 *神々しいから誰もが見たくなるのだろう。吉野の滝の河内はいくら見ても見飽きない。 み吉野の秋津の川の万代 (よろづよ) に 絶ゆることなくまた帰り見む 万911 *吉野の秋津川にはこれからも絶えることなく見に戻ってこよう。 泊瀬女 (はつせめ) の造る木綿花み吉野の 滝の水沫 (みなわ) に咲きにけらずや 万912 *泊瀬の女性が作る木綿の花のように、吉野の滝で水泡が咲いているではありませんか。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=6