大伴旅人の万葉集872-875番歌~アルケーを知りたい(1116)
▼松浦佐用姫が山に登り船旅で海を行く夫に別れを惜しむ場面の歌の追和。 ▼海旅に出ると無事に帰れるかどうか分からない時代だった。 後人の追和 山の名を言ひ継げとかも佐用姫が この山の上に領巾を振りけむ 万872 *山の名前を語り継ぎなさいとばかりに作用姫がこの山の上で頭巾を降ったのです。 最後人の追和 万代に語り継げとしこの岳に 領巾振りけらし松浦佐用姫 万873 *これから万代にわたって語り継げとばかりに、この山で頭巾を振った松浦の作用姫です。 最最後人の追和二首 海原の沖行く船を帰れとか 領巾振らしけむ松浦佐用姫 万874 *海の沖を行く船に無事のお帰りを祈って頭巾を振った松浦の作用姫。 行く船を振り留みかねいかばかり 恋しくありけむ松浦佐用姫 万875 *行く船をここで止めたいと願うくらいに船中の夫を恋しく思った松浦作用姫。 【似顔絵サロン】 旅人(665-731)の同時代人。 吉備 真備 695 - 775 80歳。22歳のとき阿倍仲麻呂、玄昉らと共に長安に留学。留学生活18年間。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。 https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/tabito2.html https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BC%B4%E6%97%85%E4%BA%BA