アルケーを知りたい(166) シンチレーション検出器 scintillation detector

▼シンチレーション検出器。放射線が当たると蛍光を発する現象を利用した装置。最初は人が暗闇に目を慣らしてカウントしていた。それが時代が進むと光電子増倍管によって自動で捉えられるようになる。時代を戻すと分光装置になる。実験装置の発明、発展の過程が伺える。



▲ロベルト・ブンゼン Robert Bunsenさん。ドイツの物理学者。1811年、ゲッティンゲン生まれ。1828年(17才) ゲッティンゲン大学に入学。数学をガウス先生に習う。1831年(20才) ゲッティンゲン大学でPhD。1834年(23才) ゲッティンゲン大学で講師。実験中に爆発で右目を失明。1841年(30才) マールブルク大学で正教授。ブンゼン電池を発明。1852年(41才) ハイデルベルク大学理学部化学教室で教授。1855年(44才) 加熱した物質から出る光のスペクトルを観察する実験のため安定した高温の炎を出すブンゼン・バーナーを開発。1859年(48才) キルヒホッフさんとプリズムを使ったスペクトル分析法でスペクトル分光装置を開発。この装置とブンゼン・バーナーで新元素の探索を開始。1860年(49才) セシウムCsを発見。1861年(50才) ルビジウムRbを発見。1870年(59才) 氷熱量計を発明。1887年(76才) 蒸気熱量計を発明。1899年(88才) ハイデルベルクで死去。


▲グスタフ・キルヒホフ Gustav Kirchhoffさん。ロシア生まれ、ドイツの物理学者。1824年、ロシアのカリーニングラード生まれ。1847年(23才) ケーニヒスベルク大学卒業。1849年(25才) 電気回路におけるキルヒホフの法則を発表。1854年(30才) ハイデルベルク大学で教授。R・ブンゼンさんと出会う。分光学的アプローチを開始。1859年(35才) ブンゼンさんと共同で分光器spectroscopeを発明。これを使って太陽光を分析。黒体放射におけるキルヒホフの放射法則を発見。1860年(36才) ブンゼンさんとセシウムCsを発見。フラウンホーファー線が元素の吸収スペクトルを示すと発見。1861年(37才) ブンゼンさんとルビジウムRbを発見。1887年(63才) ベルリンで死去。


▲ウィリアム・クルックス  William Crookesさん。イギリスの物理学者。1832年、ロンドン生まれ。1848年(16才) 王立化学大学に入学。有機化学を学ぶ。後、キルヒホフさんの分光学研究を知り、専門を転換。1861年(29才) 分光分析でタリウムTlを発見。1869年(37才) 陰極線に興味。真空度の高い放電管を製作して研究を開始。1875年(43才) クルックス管を発明。陰極線によるマルタ十字型の金属板の影や羽根車の回転実験が有名。1888年(56才) ドイツの物理学者レーナルトさんがクルックス管で陰極線の実験を開始。クルックス管を改良したレーナルト管を発明。1919年(87才) ロンドンで死去。


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