何の役に立つのですか?とか聞く人には関心がありません:アルケーを知りたい(454)

今回の話題は・・・閑話休題。

▼目的なし、面白いからそれをし続ける。適塾の学び方がこの精神だった。同じ精神をオランダのレーウェンフックさんという人が表明している。

▼「私は他の人達が思っているよりもずっと多くの時間を費やしましたが、それを楽しんでいます。なぜそんなに苦労するのですか?とか、何の役に立つのですか?とか聞く人には関心がありません。というのも、このような人々のために書いているのではなく、ただ学問をする人に対してだけ書いているからです」(レーウェンフックさん)

▼レーウェンフックさんとはどういう人物だったのか。

▼今日の人物:アントニ・ファン・レーウェンフック Antonie van Leeuwenhoek、1632 - 1723 オランダの織物商。生地の品質を判定に虫眼鏡を使ううち、レンズに詳しくなり、顕微鏡を自作。さまざまなものを観察、絵にした。この情報をコンスタンティン・ホイヘンスさん(詩人・作曲家、クリスティアーン・ホイヘンスさんの親父、ガリレオさんの友達)がロバート・フックさん(イギリス王立協会の実験監督)に伝える。フックさんが仕事を認め、ラテン語訳してレーウェンフック全集として発刊、レーウェンフックさんを王立協会のメンバーに迎える。こうしてアカデミアの世界でレーウェンフックさんの仕事が位置づけられることになった。オランダの画家フェルメールさんが描いた『天文学者』と『地理学者』のモデルがレーウェンフックさん。自作した顕微鏡の500本。微生物を観察し「微生物学の父」と呼ばれる。

〔参考〕
有山智雄et al.『中学総合的研究 理科〔四訂版〕』旺文社。
平尾淳一『総合的研究 物理』旺文社。
https://en.wikipedia.org/wiki/Antonie_van_Leeuwenhoek

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