機械式計算機の生みの親~シッカート:アルケーを知りたい(528)
今回の話題は(*)歴史~計算。
【時代環境】1618-48、三十年戦争(プロテスタントvsカトリック)。1634年にカトリック軍が勝ちテュービンゲンを占領、軍が持ち込んだペストが流行。シッカート一家も犠牲になった。
▼ヴィルヘルム・シッカート Wilhelm Schickard 1592 - 1635
【教育】テュービンゲン大学で修士
【職業】ルター派の教会牧師、テュービンゲン大学でヘブライ語、数学、天文学の教授
【業績】
1623、大学の先輩で21歳年上のケプラーのために天文表作成の四則演算を行うホイール回転式の機械式計算機「Rechenuhr」を開発(製作は時計職人に委託。後に計算時計「Calculating Clock」と呼ばれる)。また、ケプラーに計算機による天体計算法を提案した。
1627、テュービンゲン大学でヘブライ語の学習に苦戦する学生のために文法教科書を作ったり、ローターの回転で動詞の活用が分かる文法計算機「Hebraea Rota」を開発した。
【ネットワーク】
ジョン・ネイピア John Napier 1550 - 1617 スコットランドの数学者。「ネイピアの骨」の発明者。
ヨハネス・ケプラー Johannes Kepler 1571 - 1630 ドイツの天文学者。テュービンゲン大学卒業。ティコ・ブラーエが行った16年間分の天文観測データを解析し『ケプラーの法則』(1609)を発表。1620-21、母親がテュービンゲンで魔女裁判に巻き込まれたため、弁護のために奔走。このときシッカートと出会う。
ブレーズ・パスカル Blaise Pascal 1623 - 1662 フランスの自然哲学者。父親が行う徴税の面倒な計算を助けるため機械式計算機「パスカリーヌ」の製作に着手、19歳で完成させた。試作機を50台作り、多少、売れたという。
【似顔絵サロン】
〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/Wilhelm_Schickard
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