待賢門院堀河の歌~アルケーを知りたい(1066)

待賢門院堀河は百人一首80番歌「ながからむ心も知らず黒髪の みだれて今朝はものをこそ思へ」の作者。
▼「長からむ」というのは別人のセリフ。だから「私は『長からむ』と仰る方の真意が分からない。だから今朝は黒髪が乱れるように物思いをするのです」となる。
▼資源言語解析技術が発達している今、主語が隠され掛詞を使っている80番歌の意味をコンピュータを使えば把握できるのだろうか。できちゃうのだろうなあ。どういう仕掛けで解析するんだろう、気になる。

▼待賢門院堀河 たいけんもんいんのほりかわ
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平安時代後期の歌人。鳥羽院中宮の待賢門院藤原璋子に仕えたことから堀河と呼ばれた。

▼待賢門院堀河の和歌と*勝手に解釈
百首歌たてまつりける時、恋のこころをよめる
長からむ心もしらず黒髪の みだれてけさは物をこそ思へ
*「末永く」と仰る人の本当の気持ちが分からないので髪が乱れるように思いも乱れます。

すむかひもなきよながらの思ひ出は 浮雲かけぬ山の端の月
*生きている甲斐もないこの世の思い出と言えば、浮き雲ひとつかかってない山ぎわの月の姿です。

のこりなく我がよふけぬと思ふにも かたぶく月にすむ心かな
*この世に生きる時間も残り少なくなったと思いながら傾く月を見ていると澄んだ気持ちになります。

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〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%85%E8%B3%A2%E9%96%80%E9%99%A2%E5%A0%80%E6%B2%B3
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/taiken_h.html#VR

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