大伴旅人の酒を讃むる歌13首(4の3)~アルケーを知りたい(1082)

▼大宰帥大伴卿、酒を讃むる歌十三首の三回目。万葉集の345~346。宝物よりも酒(ほどよい量)、憂さを晴らすのに酒(適量)。旅人が言うんだからなんぼでも酒を呑んで良いのだ、というわけではもちろん、ない。酒を呑むTPO、範囲を踏まえての話が前提。

値なき宝といふとも一坏の 濁れる酒にあにまさめやも 万345
*金額のつけようもないほどの宝であろうと、一杯の濁り酒にどうして勝るものか。

夜光る玉といふとも酒飲みて 心を遣るにあに及かめやも 万346
*夜に光る貴重な玉であろうと、酒を飲んで憂さを晴らすのに及ぶものではない。

大伴 旅人 おおともの たびと 
665天智天皇4年 - 731天平3年8月31日 66歳。
飛鳥時代~奈良時代初期の公卿・歌人。息子が大伴家持。
主君は、文武天皇元明天皇元正天皇→聖武天皇。
728(63) 大宰府に赴任、山上憶良・満誓らと筑紫歌壇を形成。

【似顔絵サロン】















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/tabito2.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BC%B4%E6%97%85%E4%BA%BA

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