アルケーを知りたい(13)原子核と電子の位置関係

 ▼原子の状態を2通りの方法でイメージしよう。一つ目は、原子核を「自分の指の第一関節から先くらいの大きさ」としたとき、電子はどれくらい先の所を回っているか、というアプローチ。答えは50m先だ。指先を中心に半径50mのところを電子が回っている、という話。

▼二つ目は、A4サイズの紙いっぱいに円を描いて、それを電子殻つまり電子が回っているところと見たとき、原子核はどれくらいの大きさになるか、というアプローチ。答えは1mmの50分の1だ。・・・見えんわ。

▼原子核と電子の間は真空(中学理科)という。A4いっぱいの円の中の見えない点が原子核、その2000分の1の質量の電子。ということは原子をモデルで捉えようとすると、ほぼ何もない、ということになる。今まで見てきた原子モデルは超誇張している。同時に、何か落ち着かない気持ちになる。 

▼アルケーが原子で、その実体は真空でスカスカというわけ? でもこれは、ちょっと腑に落ちなくないですか。で、一日考えた。その結果、物質的にはほとんど何もないように見えるけど、人が検出できない何かがある、と仮定して気持ちを落ち着かせることにした。

▼ほぼ何もない真空の原子が集まって分子や物質が構成され、世界が構成されているとは考えにくい。電子は陽子の2000分の1の質量しかないのに、同じ量の電荷を持つ、という話も物質的に考えるといかにもアンバランスだ。どうも、世界が小さい粒で構成されていると考えていると行き詰ってしまう。目に見えない何かがあるんだろう。















▲古代ギリシャ哲学者ソクラテスさんはアルケー(物質の根源)を「アトモン~不可分のもの」とした。

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