アルケーを知りたい(24) メゾン meson リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 4月 04, 2021 ▼原子核の中で陽子同士をくっつける働きをするのが中間子(メゾン)。湯川秀樹さんが理論的に存在を予言し、12年後にセシル・パウエルさんらが発見した。▼メゾンはクオークからなる複合粒子。▲原子核内で陽子同士を結び付ける中間子の存在を理論で予言した湯川秀樹さん。▲宇宙線の中からパイ中間子を発見したイギリスの物理学者セシル・パウエルさん。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
万葉集巻第十八4070-4072番歌(一本のなでしこ植ゑし)~アルケーを知りたい(1535) 6月 05, 2025 ▼4070番の前書きに出て来る「 牛麦」。どう読むのか。うしむぎ、あるいは、なでしこ。歌の作者は家持。歌を贈った相手は清見 (せいけん) 。酒と一緒に歌を贈った。歌も嬉しい、酒も嬉しい。どちらも人の心を和らげる。4071番も4072番も傍らには酒があったことでしょう。 庭中の牛麦が花を詠む歌一首 一本のなでしこ植ゑしその心 誰に見せむと思ひそめけむ 万4070 右は、先の国師の従僧 清見 、京師に入らむとす。 よりて飲饌を設けて饗宴す。 時に、主人大伴宿禰家持、この歌詞を作り、酒を清見に送る。 *一本の撫子を植えたその心、誰に見せようと思っていらっしゃるのでしょう。 しなざかる越の君らとかくしこそ 柳かづらき楽しく遊ばめ 万4071 右は、郡司已上の諸人、多くこの会に集ふ。 よりて、守大伴宿禰家持、この歌を作る。 *越中の皆さんがたとこのようにして柳をかづらにして楽しく遊びましょう。 むばたまの夜渡る月を幾夜経と 数みつつ妹は我れ待つらむぞ 万4072 右は、この夕、月光遅に流れ、和風やくやくに扇ぐ。 すなわち属目によりて、いささかにこの歌を作る。 *夜空を渡る月の夜を幾夜経たかと数えながら妻は帰りを待ち焦がれていることでしょう。 【似顔絵サロン】 清見 せいけん ? - ? 奈良時代の僧。越中国師の従僧。748年、越中から京師へ向かった。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=18 続きを読む
万葉集巻第十2219-2222番歌(夕さらずかはづ鳴くなる)~アルケーを知りたい(1477) 4月 08, 2025 ▼今回は刈り入れ前の田と川で鳴いている蛙を詠った四首。2221番で「我が門に守る田」と言っているように、なにしろ主食のコメを育てるのだから、万葉の時代から大切に守っていたのだ。 水田を詠む あしひきの山田作る子秀でずとも 繩だに延へよ守ると知るがね 万2219 *山で田を造っているお方よ、穂が出る前に縄張りすると良いよ、所有地であることを人に示すため。 さを鹿の妻呼ぶ山の岡辺にある 早稲田は刈らじ霜は降るとも 万2220 *牡鹿が妻を呼ぶ山の麓にある早稲の田は刈らないでおきましょう。霜が降りても。 我が門に守る田を見れば佐保の内の 秋萩すすき思ほゆるかも 万2221 *我が家の田を見ていると、佐保の秋萩やススキを思い出します。 川を詠む 夕さらずかはづ鳴くなる三輪川の 清き瀬の音を聞かくしよしも 万2222 *毎夕、カエルが鳴く三輪川の清らかな瀬の音を聞くのは心地よい。 【似顔絵サロン】万葉集の編集者、大伴家持(718-785)の人脈: 藤原 仲麻呂 ふじわら の なかまろ/恵美押勝 706 - 764 奈良時代の公卿。藤原武智麻呂の次男。757年、橘奈良麻呂の乱では勝利。 763年、藤原宿奈麻呂は家持(47)らと仲麻呂暗殺計画を立てるも失敗。宿奈麻呂が単独犯行を主張したので家持はお咎めなしだったが、翌764年、薩摩守へ左遷。 同764年、孝謙上皇・道鏡と対立し藤原仲麻呂の乱を起こすも敗北、斬首。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=10 続きを読む
万葉集巻第十九4236-4237番歌(うつつにと思ひてしかも)~アルケーを知りたい(1582) 7月 23, 2025 ▼4230番から始まる雪の日の宴会の歌。今回の二首はこれまでと趣がガラッと違って悲歌が登場する。なぜ宴会で悲歌なのか、伝誦が 遊行女婦 (うかれめ ) なのか、謎。 死にし妻を悲傷しぶる歌一首 幷せて短歌 作主不詳 天地の 神はなかれや 愛しき 我が妻離る 光る神 鳴りはた娘子 携はり ともにあらむと 思ひしに 心違ひぬ 言はむすべ 為むすべ知らに 木綿たすき 肩に取り懸け 倭文幣を 手に取り持ちて な放けそと 我れは祈れど まきて寝し 妹が手本は 雲にたなびく 万4236 *天と地に神はいないのか。去らないでと祈っても愛しい妻は雲にたなびいている。 反歌一首 うつつにと思ひてしかも夢のみに 手本まき寝と見ればすべなし 万4237 右の二首、伝誦するは遊行女婦蒲生ぞ。 *現実のことと思いたい。一緒にいるのは夢だけと思うと何もすべがなくて悲しすぎます。 【似顔絵サロン】藤原仲麻呂の乱に関係した人々: 紀 船守 き の ふなもり 731 - 792 奈良時代の公卿。764年の藤原仲麻呂の乱で、天皇の御璽を奪いに来た仲麻呂方の矢田部老を射殺した。この功労で8階級昇進。 〔参考〕 伊藤博訳注『新版 万葉集四』角川ソフィア文庫。 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=19 続きを読む
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