アルケーを知りたい(35) 強い力 strong interaction

▼自然界に働く力にどんなものがあるか、などと考えたことはなかった。しかし、現代物理学は、4つある、と論じている。「強い力」「弱い力」「電磁気力」「重力」だ。

▼今回はまず「強い力」について。原子核の中にプラス電荷を持つ陽子同士がなぜ同居できているのか?という疑問があった。磁石でも同じ極だと反発するのと同じ。この疑問は古典物理学では解けないほどの難問だった。で、現代物理学の登場になる。

▼強い力とは原子核の中の話。2種類ある。ひとつが陽子を結び付ける強い力で担い手は中間子。もうひとつがクォークを結び付ける強い力で担い手がグルーオン。

▼では強い力はどこから湧いてくるのか? それは色荷(しきか、Color charge)という。ここから量子色力学の話になる。

▼アルケーとしての素粒子が陽子や中性子だったら話は理解しやすかったのに。実は複合粒子で素粒子ではない、と分かってくるにつれて話がややこしくなる。色?はあ?って感じ(笑)。



▲素粒子の強い力を研究した南部陽一郎さん。日本生まれで49才のときアメリカ市民になった理論物理学者。自発的対称性の破れの発見で2008年にノーベル物理学賞を受賞。

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