アルケーを知りたい(69) モル mole

 ▼物質量の単位・モル。自分は苦手だったので、これはどのように理解すれば良いだろうか。卜部化学の解説が分かりやすかったので紹介する。

▼原子や分子のように微小な粒子は一個一個の扱いは難しいので、集団にして扱う。例えば、鉛筆やビール12本をまとめて1ダースという。それと同じように分子や原子6.02×10の22乗個をまとめて1モルという。

▼この個数を出すのに、卜部化学では原子番号12のCの12グラム中に含まれる炭素原子の数で計算している。平尾物理では1uの集合体1グラムに含まれる粒子の数で計算している。「原子番号12のCの12グラム」は「原子質量単位12uのCの12グラム」ということで、1uの粒子1グラムに相当。だから、両者は同じことを違う表現をしていた、と分かる。

▼6.02×10の22乗という数字のことをアボガドロ数という。モルと数字の関係は、ダースと12本の関係で比較して理解できる。けど、モル・数字・アボガドロ数のような三者関係はダース・12本・?となって、存在しない。だから自分は分かりにくかった、と分析しました。




▲モルの名付け親のヴィルヘルム・オストヴァルトさん。ロシア生まれ、ドイツの物理化学者。ボルツマン定数のボルツマンの不遇時代の2年間、自分の大学(ライプツィヒ大学) の教授として遇するなど仲間思い。

コメント

このブログの人気の投稿

山上憶良の沈痾自哀文第五段~アルケーを知りたい(1145)

万葉集巻第二147‐149番歌(天の原振り放け見れば大君の)~アルケーを知りたい(1266)

万葉集巻22番歌(常にもがもな常処女)~アルケーを知りたい(1242)