等加速度直線運動:アルケーを知りたい(414)

今回の話題は(A)物理学。

▼今回は等加速度直線運動。これより簡単な等速直線運動では、時速60キロで3時間走れば180キロ、と計算できる。長方形の面積計算と同じだ。でも自由落下など等加速度直線運動の距離の計算はそうはいかない。三角形の面積計算なので1/2がつく。静的vs動的。連続的に変化するものは捉えにくい。ここは意外と難所なのでは、と思うけどどうでしょう。

▼中学の時、理科実験で先生が2本のガラス管を使って落下実験のデモを見せてくれた。一方は鳥の羽、他方はビー玉。真空ポンプでガラス管から空気を抜くと、鳥の羽がビー玉と同じ速さですとんと落ちた。どよめきが起こった。空気抵抗の存在を悟った。けど、落下距離が「1/2gtの2乗」は悟れなかった。ガラス管の長さがもうちょっとあれば良かったのかな。そんなことでは、ないな。

▼広辞苑:じゆうらっか【自由落下】重力だけが作用している運動。軌道上の人工衛星の運動など。地上では、投げ上げた石の運動などがこれに近い。

▼中学総合的研究理科:【等加速度直線運動】等加速度で一直線上を運動
等加速度直線運動の例、ガリレオさんがピサの斜塔で行った実験。
【自由落下】物体の加速度の大きさを9.8m/毎秒毎秒、重力加速度gとすると 
速度=g ✖ 時間
落下距離=1/2 ✖ g ✖ 時間の2乗

▼今日の人物:ガリレオさんの弟子にして気圧計の発明者トリチェリさん
エヴァンジェリスタ・トリチェリ Evangelista Torricelli, 1608年10月15日、イタリア中部のファエンツァ生まれ - 1647年10月25日、フィレンツェで腸チフスのため死去(39歳) 物理学者。ローマにあるベネディクト会の修道士で数学者かつガリレオさんの弟子であるベネデット・カステッリさん(1578-1643)の元で科学を学ぶ。晩年のガリレオさん(1564-1642)のために口述筆記を担当、『新科学対話』として結実。

〔参考〕
有山智雄et al.『中学総合的研究 理科[四訂版]』旺文社。
DK,  Help Your Kids with Science: A Unique Step-by-Step Visual Guide, New York, Dorling and Kindersley, 2012.
キャロル・ヴォーダマンほか著、渡辺滋人・北川玲訳『親子で学ぶ科学図鑑:基礎からわかるビジュアルガイド』2013年、創元社。

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