音の速さ計算:アルケーを知りたい(430)

今回の話題は(A)物理学。

▼今回は、音が伝わる速さを計算する。
前提条件は、温度0℃、かつ、1気圧、かつ、乾燥した空気のとき、音の速さは 331.5 m/s。温度が1℃上昇するごとに 0.6m/s 速くなる。ただし、高度の変化に伴う温度変化の影響はないものとする。

▼温度を入力すると1気圧のときの音の速さが表示されるコード
temp = float(input('Temp: '))
oto_no_speed = 331.5 + (0.6*temp)
print('温度が', temp, '℃のときの音速:', oto_no_speed, '〔m/s〕')

中学理科の本に30℃のときは349.5m/sと書いてあるので、この数字をコードに入力して結果を検証すると・・・
Temp: 30
温度が 30.0 ℃のときの音速: 349.5 〔m/s〕
数字は合致した。

ただし、これは音の発生源と聞く人が同じ高さ=同じ温度帯にいる場合の話。雷のように空高く温度が低い(マイナス30℃くらい)ところで発生した音を地上(20℃くらい)の人が聞く場合は、話が違ってくる。

▼今日の人物:サイレンを鳴らしながら緊急車両が近づいたり離れたりするとき音の高さが変わる。これが「ドップラー効果」。この効果を発見したのがクリスティアン・ドップラーさん(Christian Doppler、1803 - 1853)ザルツブルグ生まれ。生家はモーツアルトが住んでいた家のご近所。数学者、物理学者。ウィーン工科大学卒業。39歳のとき、速度と周波数の関係を数式にして発表。音だけでなく光にも適用される。47歳でウィーン大学物理学研究所所長となり、弟子に遺伝で有名なメンデルさんがいる。

〔参考〕
有山智雄et al.『中学総合的研究 理科[四訂版]』旺文社。
平尾淳一『総合的研究 物理』旺文社。
https://en.wikipedia.org/wiki/Christian_Doppler

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