体感温度のシミュレーション:アルケーを知りたい(433)

今回の話題は(A)物理学。

▼山に登ると温度環境が変わる。ふもとの気温と山の高度を入力すると、山頂の温度が分かるシミュレーションプログラムを作ってみた。風も体感温度に影響があるので、これも加味した。
▼高度100mごとに0.6℃低下、風速1m/sごとに1℃低下。

▼コード
Temp1 = float(input('出発点の気温(℃):'))
Height  = float(input('山の高さ(m):'))
Wind = float(input('予報風速(m/s):'))

Temp2 = Temp1 - (Height/100*0.6)
Temp3 = Temp2 - Wind
print(Height,'mの地点の気温:', round(Temp2, 1),'℃')
print('体感温度:',round(Temp3, 1),'℃')

▼高尾山の例で入力すると:
出発点の気温(℃):23
山の高さ(m):599
予報風速(m/s):6
599.0 mの地点の気温: 19.4 ℃
体感温度: 13.4 ℃

▼スペインのMola de s'Esclopという山で入力すると:
出発点の気温(℃):19
山の高さ(m):927
予報風速(m/s):10
927.0 mの地点の気温: 13.4 ℃
体感温度: 3.4 ℃

▼今日の人物:20歳のとき子午線弧長の測定のため、スペインの山岳地帯で測量したフランソワ・アラゴ(François Arago, 1786 – 1853 )さん。測量中にフランス軍がスペインに侵入。そんなときに海抜926メートルのMola de s'Esclop山頂で火を焚いたアラゴさんは地元民からスパイと見なされ危い状況に陥る。そんなこんなで母国に戻るまで1年かかった。しかし、測量データは無事にフランス経度局に提出。この功績で23歳で科学アカデミー会員、エコール・ポリテクニーク教授、帝立天文台の天文学者になる。天文学者、物理学者、数学者。仲間にゲイ-リュサックさん、フレネルさんらがいる。

〔参考〕
有山智雄et al.『中学総合的研究 理科〔四訂版〕』旺文社。
平尾淳一『総合的研究 物理』旺文社。
https://en.wikipedia.org/wiki/Fran%C3%A7ois_Arago
https://es.wikipedia.org/wiki/Mola_de_s%27Esclop

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