技術と事業化:アルケーを知りたい(453)

今回の話題は・・・閑話休題。

▼技術が製品になって販売され、お金が動くと発展する。技術のまま、あるいは製品のままだとそれで終わる。だから技術を製品にして世の中に普及させる事業化の役割はとても大事である。技術と事業化はいわば、自転車の両輪、種子と果実、花と実のようなものだ。

▼前回紹介したワットさんは技術でニューコメン型蒸気機関を改良した。それを事業化にして世の中に広めたのがマシュー・ボールトンさん。事業化の過程では、お金・お客・ライバルが大事な要素になる。ワットさんの技術力とボールトンさんの事業力が結合した新会社、ボールトン・アンド・ワット商会が産業革命をぐいぐい推し進める役割を果たした。

▼今日の人物:マシュー・ボールトン Matthew Boulton、1728 - 1809 国▽イングランド。教育▽15歳で学校を終え、父親のバックル工場で金属加工の修行。業績▽47歳で、ワットさんとボールトン・アンド・ワット商会を設立。ボールトン・アンド・ワット蒸気機関を何万基も工場や製粉所・製糸場に設置。職業▽実業家。人脈▽バーミンガム地域の変人(lunatics)の集まり「ルナー・ソサエティ」のメンバー:エラズマス・ダーウィン(進化論のダーウィンさんの祖父)さん、ジョン・ホワイトハースト(科学者)さん、ジェーズ・ワットさん、ジョサイア・ウェッジウッド(陶器メーカーの創始者)さん、ジョセフ・プリーストリー(酸素の発見者)さん、ジョセフ・ブラック(二酸化炭素の発見者)さん、ベンジャミン・フランクリンさん他。

〔参考〕
有山智雄et al.『中学総合的研究 理科〔四訂版〕』旺文社。
平尾淳一『総合的研究 物理』旺文社。
https://en.wikipedia.org/wiki/Matthew_Boulton

コメント

このブログの人気の投稿

大伴旅人の万葉集459番歌~アルケーを知りたい(1092)

大伴旅人の万葉集876-879番歌~アルケーを知りたい(1117)

大伴旅人の万葉集577番歌~アルケーを知りたい(1097)