国際単位系(SI)のメートルmeter:アルケーを知りたい(462)

今回の話題は(A)物理学。

▼長さの物理単位は、メートルm。

▼定義の今昔
1700年代中ごろ:地球の赤道と北極点の間の海抜ゼロにおける子午線弧長の 1/10,000,000 の長さ
現在:現在:真空中で一秒間の二億九千九百七十九万二千四百五十八分の一の時間に光が進む行程の長さ(計量単位令、別表第一、第二条関係一、長さ、メートル)299,792,458 分の1秒の間に伝わる長さ

▼教科書に出てこないけど、1mの10分の一がデシメートル、1mの10倍がデカメートル。そもそも日常でデシやデカを使うことがない。昔、中学か高校のとき先生が、1デシリットルと言わずに0.1リットルとか10立方センチと言う方が良いよ、と言っていた記憶がある。

▼光の速さからmを計算するコード
光の秒速(m) :299792458
1.0 m

▼コード
c = float(input('光の秒速(m) :'))
meter = c/299_792_458
print( meter ,'m')

▼今日の人物 フランスが提唱したメートルの元になる数値を測量で導き出したフランスの天文学者。
ニコラ=ルイ・ド・ラカーユさん(Abbé Nicolas-Louis de Lacaille、1713 - 1762) 教育▽リジュー大学(修辞学と哲学)、ナバラ大学(神学) 職業▽パリ大学マザリンで数学教授 業績▽26歳のとき、フランスの子午線弧長を測定、結果がフランス科学アカデミーに認められる、後、メートルの定義になる。88の星座のうち14を命名 人脈▽ジャック・カッシーニさん(ラカーユさんの応援者。地球が南北に長い回転楕円体と考えていた天文学者)、アントワーヌ・ラヴォワジエさん(パリ大学の学生のときラカーユさんが天文学を教えた。喜望峰での天体観測にも参加)、ジャン・シルヴァン・ベイリーさん(ラカーユさんの影響を受けて天文学の道に進むもフランス革命で運命が変わった)

〔参考〕
有山智雄et al.『中学総合的研究 理科〔四訂版〕』旺文社。
平尾淳一『総合的研究 物理』旺文社。
https://en.wikipedia.org/wiki/Nicolas-Louis_de_Lacaille

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