真珠の質量の計量、もんめmomme:アルケーを知りたい(494)

今回の話題は(A)物理学。

▼今回は、真珠の重さの単位、もんめ。
Hitachi High-Tech GroupのWebページには次の分かりやすい説明がある:
1匁=1/1000貫=3.750g
現在は真珠の取引に使われている。
昔、一文銭の目方3.75gは重さの基準。
「一文銭の目方」という意味で「文目(もんめ)」と呼ばれ「匁」と書いた。
今でも5円玉は3.75g=1匁
世界の真珠取引の重量単位「momme」に受け継がれている。
:以上、匁 - 昔の重さの単位は一文銭に由来より。

▼計量単位令の定義は次。
もんめキログラムの〇・〇〇三七五倍
(計量単位令、別表第六(第五条関係)の四で定義されている真珠の質量の計量)

▼日本の真珠の振興は、明治維新、殖産興業、国策としての産業促進という時代背景があった。混沌としているけど新しいことに挑戦するエネルギーが満ちていた時代だ。5円玉が1匁の重さを守っているのを知って嬉しくなった。タオルや和菓子の世界でも匁が生きているそうだ。これも嬉しくなる。

▼今日の人物 真珠の養殖に成功、ミキモトを創業した
御木本 幸吉さん(みきもと こうきち 1858 - 1954)教育▽明治維新後の武士から読み書きソロバンと読書を学ぶ 職業▽青物の行商、米穀商、海産物商人、御木本真珠店経営 実績▽32歳のとき真珠養殖の実験を開始、38歳で特許取得、41歳のとき東京京橋で御木本真珠店を創業 人脈▽箕作 佳吉さん(みつくり かきち、御木本さんに真珠の養殖が可能と助言した東京帝国大学の理学博士)、渋沢 栄一さん(渡米する御木本さんのためにエジソンさんに紹介状を書いた)、トーマス・エジソンさん(御木本さんの真珠養殖を驚嘆すべき発明と讃えた)

〔参考〕
有山智雄et al.『中学総合的研究 理科〔四訂版〕』旺文社。
平尾淳一『総合的研究 物理』旺文社。
https://qr.paps.jp/GqSsd

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