1500~1600年代の船たち:アルケーを知りたい(522)
今回の話題は(*)歴史~帆船。
▼日本で安土-桃山~江戸の時代、ヨーロッパの帆船には、キャラック、ガレオン、フリュートなどのタイプがある。貿易や漂着で日本に来ているし、なんと日本でも造っている。西洋の船乗りは日本の船大工と一緒に船を造れるんかい!と驚く。有名な船と船種をピックアップしてみた。
▼サンタ・マリア号:オーナーはスペインのフアン・デ・ラ・コサという航海士・地図製作者・企業家。3本マスト、大砲10門。1492年、コロンブスが新大陸の探索に使用したキャラック船。コロンブスはサンタ・マリア号は動きが鈍いので気に入ってなかったという。キャラック船は、遠洋航海用の船種。
▼ゴールデン・ハインド号:イギリスの私掠船(エリザベス1世のために働いていたので、スペインから見ると海賊船)。排水量305トン、3本マスト、乗員80人、大砲は大小合わせて22門。1580年、ドレーク船長が世界一周に使用したガレオン船。ガレオン船はキャラック船の発展型。大型遠洋船の花形。
▼リーフデ号:オーナーはオランダ東インド会社。排水量300トン、3本マスト、乗員100人、大砲18門。1600年、ウィリアム・アダムスとヤン・ヨーステンが日本に漂着したフリュート船。フリュート船は、オランダがガレオン船をベースにして貿易用に改良したタイプ。
▼サン・ブエナ・ベントゥーラ号(日本名は安針丸):オーナーは徳川家康。120トン。家康の指示でウィリアム・アダムスが指揮して日本人船大工が製造した江戸製ガレオン船。日本で難破したスペイン人らに、帰国するため家康が提供した。
▼サン・ファン・バウティスタ号(日本名は黒船):オーナーは伊達政宗。500トン。乗員200人。伊達政宗が徳川家康の許可を取り、スペイン人貿易商のセバスティアン・ビスカイノに指揮をさせ、仙台藩の船大工が製造した仙台製ガレオン船。支倉常長ら慶長遣欧使節の渡航に使用した。
▼今日の人物 ヤン・ヨーステン・ファン・ローデンステイン(耶揚子:やようす→八重洲) Jan Joosten van Lodensteyn 1556 - 1623
【教育】?
【職業】リーフデ号の航海士。武士。朱印船貿易商人。
【業績】八重洲の祖。
【ネットワーク】ウィリアム・アダムス(三浦按針)
徳川家康(リーフデ号に搭載していた19 門の大砲を関ヶ原の戦いで使用)
〔参考〕
https://en.wikipedia.org/wiki/Jan_Joosten_van_Lodensteijn
https://en.wikipedia.org/wiki/Santa_Mar%C3%ADa_(ship)
https://en.wikipedia.org/wiki/Golden_Hind
https://en.wikipedia.org/wiki/Liefde_(East_Indiaman)
https://en.wikipedia.org/wiki/Japanese_warship_San_Buena_Ventura
https://en.wikipedia.org/wiki/San_Juan_Bautista_(ship)
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