リンの発見~ヘニッヒ・ブラント:アルケーを知りたい(537)

今回の話題は(A)物理学。

▼今回はリンを発見した人物。ヘニッヒ・ブラントはドイツの錬金術師。
錬金術師のテーマは「賢者の石」の発見で、その過程でブラントはリンを発見したという。前回のロバート・ボイルはブラントより3つ年上の錬金術師。錬金術師と呼ぶか、化学者と呼ぶかでイメージががらりと変わる。ボイルは両方の顔を持っていた。

▼ブラントがリンを発見したことを知ったボイルは自分も作りたいと考え、ドイツの錬金術師を雇って挑戦して1680年に成功する。ブラントの発見の11年後の話。

リンについて。元素記号P、原子番号15。phosphorus。ギリシャ語で「光を運ぶもの」の意。

ヘニッヒ・ブラント Hennig Brand 1630-1692 ドイツの錬金術師 
【時代環境】1618 - 1648 ~ 30年戦争(カトリックvsプロテスタント戦争@ドイツ)

【教育】?
【職業】ガラス職人見習い、30年戦争中は下級陸軍士官、錬金術師
【業績】1669、人の尿からリンを分離。製法を公開しフリードリヒ公から報酬を受け取る

【ネットワーク】
ヨハン・ヨアヒム・ベッヒャー Johann Joachim Becher 1635年5月6日 – 1682年10月 ドイツの医師、錬金術師。一時期、ボイルに錬金術師として雇われた。ゴッドフリーをボイルの助手として推薦した

アンブローズ・ゴッドフリー Ambrose Godfrey 1660 - 1741 ドイツ生まれ 1679~82、リンの製造に興味を持っていたロバート・ボイルの助手を務める。リンの製法を学びにブラントを訪問。1680、ボイルによるリンの発見に貢献。1707~英国でリン製造業者になる

【似顔絵サロン】
















〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/Hennig_Brand

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