1729、電気の伝導~グレイ:アルケーを知りたい(546)
今回の話題は(A)物理学。
▼グレイは63才のとき静電気が移動することを実験で示した。電気の父、と言われる。しかし、なぜかグレイという人は一生を貧困のままに過ごした。グレイの回りにいた人からするとグレイは都合よく使いやすかったのか、それともグレイ本人の判断だったのか・・・。
▼63才のときの実験が歴史に残った。王立協会から受賞もした。長い下積みが報われた遅咲きの科学者である。
▼スティーヴン・グレイ Stephen Gray 1666 - 1736
イギリスの染物師、科学者
【教育】学校教育の後、父親と兄の元で布染め見習い。独学でレンズの研磨、望遠鏡の自作、天体観測
【職業】染物屋
【業績】1729(63)静電気の伝導実験に成功。導体と不導体の存在を確認
1733(67)王立協会のフェロー
【ネットワーク】
ジョン・フラムスティード John Flamsteed 1646 - 1719 イギリスの天文学者。▼1696からグレイ(30)はフラムスティードの仕事を無給で手伝い始める。フラムスティードは有力者ニュートンと折り合いが悪かった。グレイは科学者になりたかったものの、ニュートンからフラムスティード派とみなされ、可能性は開かなかった。
ジョン・デサグリエ John Theophilus Desaguliers 1683 - 1744 フランス生まれのイギリスの科学者。▼グレイ(40代後半)は、王立協会デモンストレーターの仕事を行うデサグリエの無給助手になる。
ハンス・スローン Hans Sloane 1660 - 1753 イギリス王室の医師。投資家。1727(67)、ニュートンの後任の王立協会会長。▼1719、困窮状態のグレイ(53)は、スローンとフラムスティードからロンドンの救貧院、年金の手配をしてもらう。
【似顔絵サロン】
〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/Stephen_Gray_(scientist)
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