1772、窒素~ラザフォード(英):アルケーを知りたい(560)
今回の話題は化学。
nitrogenナイトロジェンは、ギリシア語の「硝石」と「生じる」に由来。
1789、ラヴォアジェがラザフォードらが単離に成功した不活性の気体を窒素と命名。
▼ダニエル・ラザフォード Daniel Rutherford 1749 - 1819
スコットランドの化学者・植物学者
【人物】父親はエディンバラ大学医学部教授
【教育】エディンバラ大学で医学博士
【職業】エディンバラ大学で生物学講座の教授、植物園長
【業績】1772(23)窒素の単離に成功。「有毒な空気」とか「フロギストン化した空気」と呼んだ。
同時期にシェーレとキャヴェンディッシュも単離に成功。シェーレは「駄目な空気」と呼んだ。
1783(34)エジンバラ王立協会の共同創設者
【同時代人】
4つ上に日本で『大日本沿海輿地全図』を完成させた江戸の天文学者・伊能忠敬がいる。
3つ上には、水素を詰めた気球で550メートルまで上昇し世界初の有人飛行に成功したフランスの物理学者・シャルル。
同じ年に種痘のジェンナー(ジェンナーの師匠は自宅に解剖用死体搬入専用ドアを持っていたジョン・ハンター先生)がいる。
もうひとり、フランス出身のアメリカ軍人・ルイ・ド・トザールを挙げておく。この人は、ラヴォアジェの弟子だったエルテール・イレネー・デュポンとアメリカで一緒に狩りをする。このときデュポンがアメリカの火薬の質の悪さを指摘したのを聞いてデュポンに火薬製造を頼んだ。これが火薬メーカー・デュポンが始まるきっかけとなる。
【ネットワーク】
ウィリアム・カレン William Cullen 1710 - 1790 スコットランドの医師、化学者。冷凍技術のパイオニア ▼ブラックとラザフォードの師匠
ジョゼフ・ブラック Joseph Black 1728 - 1799 スコットランドの物理学者。潜熱、熱容量概念の確立や二酸化炭素の発見者。カレン先生の弟子。ラザフォードの師匠。▼空気を燃焼させた後、二酸化炭素を吸収してもなお残る気体について弟子のラザフォードに研究させた。
【似顔絵サロン】
〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/Daniel_Rutherford
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