1774、酸素~プリーストリー(英):アルケーを知りたい(562)

今回の話題は化学。

▼今回は、
酸素。元素記号O、原子番号8、英で oxygen。
ラヴォアジエが酸素を「酸を生む物」と考え、ギリシャ語のoxys(酸)とgenen(生む)を合わせてoxygène(仏語)と名付けた。日本では宇田川榕菴が「酸素」と訳した。

ジョゼフ・プリーストリー Joseph Priestley 1733 - 1804 
イギリスの自然哲学者
【人物】酸素の発見をラヴォアジェに伝え、ラヴォアジェはフロギストン説を打破する。プリーストリー自身はフロギストン説から離れようとしなかった。
【教育】Daventry Academy(非国教徒向けの大学)、1764(31)エジンバラ大学の法学博士
【職業】アカデミーで教師、聖職者
【業績】1767(34)『電気学の歴史と現状』発表。後に続く物理学者の定番本となる。
1769(36)炭酸水を発明
1774(41)酸化第二水銀を加熱して得られる気体を「脱フロギストン空気」としてラヴォアジェに知らせる

【同時代人】同じ年生まれの2人。
杉田 玄白 1733 - 1817 江戸の蘭学医。『蘭学事始』の著者、『解体新書』の翻訳者のひとり。
リチャード・カーワン Richard Kirwan 1733 - 1812 アイルランドの地質学者、化学者。最後のフロギストン説の信奉者。プレストーリーに会ったことがある。

【ネットワーク】
ベンジャミン・フランクリン Benjamin Franklin 1706 - 1790 アメリカ建国の父。物理学者。▼親友。ルナー・ソサエティ(バーミンガムで月に一度満月の夜に開かれていた変人たちの情報交換会)のゲスト

マシュー・ボールトン Matthew Boulton  1728 - 1809 ジェームズ・ワットと共同でボールトン・アンド・ワット蒸気機関を何千基も据えた実業家。▼ルナー・ソサエティのメンバー

ジェイムズ・キア James Keir 1735 - 1820 スコットランドの化学者。ワットの複写機の会社の経営者。▼ルナー・ソサエティのメンバー

ジェームズ・ワット James Watt  1736 - 1819 スコットランドの発明家。ニューコメン型蒸気機関の改良者。▼ルナー・ソサエティのメンバー

アントワーヌ・ラヴォアジエ Antoine-Laurent de Lavoisier 1743 - 1794 フランスの化学者。1779、酸素の命名。▼1774、パリに来たプリーストリーが酸化第二水銀の加熱実験を伝える。同年、ラヴォアジェはフロギストン説を打破し「近代化学の父」となる。

トーマス・ジェファーソン Thomas Jefferson 1743 - 182 「アメリカ独立宣言」の起草者のひとり 第3代アメリカ大統領 ▼ジェファーソンがバージニア大学を創設するさい、プリーストリーが助言。

【似顔絵サロン】























〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/Joseph_Priestley

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