1803、パラジウム、ロジウム~ウォラストン(英):アルケーを知りたい(589)
今回は化学。
▼ロジウムは元素記号は Rh、原子番号45、rhodium。名前の由来はロジウム塩化物の水溶液の色がバラ色 rhodeos。
▼ウォラストンは、自分が開発したプラチナの精錬法を使い、イギリス国内で20年にわたって独占的にプラチナの販売を行った。裕福だったので、マイペースで研究を進めた。パラジウムとロジウムの発見もプラチナ研究の成果。業績の割に現在の知名度が低いのは、発表方法(匿名)等が原因。
▼プラチナについては:1748、白金の発見~ウジョーア(西):アルケーを知りたい(553)
▼ウィリアム・ウォラストン William Hyde Wollaston 1766 - 1828
イギリスの化学者
【人物】父親は聖職者でアマチュア天文学者
【教育】1793(27)ケンブリッジ大学で医学博士
【職業】プラチナ販売業の経営
【業績】1800(34)プラチナ鉱石の精製法を発見、プラチナの独占販売
1802(36)コプリ・メダル受賞
1803(37)プラチナ鉱石からパラジウムとロジウムを発見
1806(40)スケッチするときに対象と自分が描く線を紙の上で重ね合わせて正確な描写ができる光学装置カメラ・ルシダ(camera lucida:明るい部屋の意)を発明。現在もアマゾンで販売中
1809(43)タンタルとニオブが同じ元素と主張(これは間違いだった)
【同時代の有名なイギリスの学者】
ジョン・ドルトン John Dalton 1766 - 1844 イギリスの化学者。原子説を提唱。
トマス・ヤング Thomas Young 1773 - 1829 イギリスの物理学者。ヤング率。ヤング=ヘルムホルツの三色説。
ハンフリー・デービー Humphry Davy 1778 - 1829 イギリスの化学者、発明家。ファラデーの師匠・ライバル。
【ネットワーク】
オルバース Heinrich Wilhelm Matthias Olbers 1758 - 1840 ドイツの医師・アマチュア天文学者。▼1802年、小惑星の中では最大のパラス Pallas を発見。ギリシア神話のトリトンの娘パラスにちなんで命名。
スミソン・テナント Smithson Tennant 1761 - 1815 イギリスの化学者。1804年、イリジウムとオスミウムを発見(→585) ▼1800(34)ウォラストンはテナントと提携して化学製品の製造・販売を行う。その後、プラチナの精錬法を見つける。
【似顔絵サロン】
〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/William_Hyde_Wollaston
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