1843、ホイートストン・ブリッジ~ホイートストン(英):アルケーを知りたい(650)

今回は物理学。

ホイートストン・ブリッジ Wheatstone bridge:高校物理では既知の3つの抵抗をもとにして未知の1つの抵抗値を求める方法として紹介されている。回路に入れた検流計の配線が、橋のように見えることから、ホイートストン・ブリッジと名前が付いた。

▼ホイートストンのここが面白い:電気回路の専門家と思ってホイートストンを見ると間違いで、それだけでなくとんでもなく多彩なことをやっていた人。楽器づくりの経験があるのでものづくりの技を持っていた。その技を自分が見て驚いた電気実験を再現するのに使い、新しい発見や発明を積み重ねた。YouTubeだとホイートストンが作った楽器の姿と音が楽しめるし、ホイートストン・ブリッジの高校生向けの解説も聞ける。

▼経緯。
1833年、クリスティが電気抵抗を測る方法を発明。
1843年、ホイートストンが改良・普及。

ホイートストン Charles Wheatstone 1802年2月6日 - 1875年10月19日 
イギリスの物理学者。
【人物】父親は楽器職人、フルート教師。
【教育】地元の小学校。1816(14) 楽器職人の叔父の弟子。学問は独学。
【職業】1823-34(21-32) ロンドンで楽器製作。
1834(32) キングスカレッジ・ロンドンで実験物理学の教授。
【業績】
1828(26) アコーディオンに似た楽器「イングリッシュ・コンサーティーナ」を発明
1833(31) 音響の研究を発表。
1834(32) 電線中の電流の速度を測定
1838(36) ステレオスコープ(立体画像を表示する装置)を発表 
1843(41) クリスティが発明してた電気抵抗の測定法を改良、発表。後のホイートストンブリッジ。
1854(52)「プレイフェア暗号」を考案し友人のプレイフェア卿との通信に使用。WWI、WWIIで英国軍で使われた。
1868(66) コプリ・メダル受賞。

【ネットワーク】
クリスティ Samuel Hunter Christie 1784年3月22日 - 1865年1月24日 イギリスの物理学者。▼1833(49) 電気抵抗をいい塩梅に調整する方法を開発、後にホイートストンが取り上げた。

プレイフェア Lyon Playfair 1818年5月1日 - 1898年5月29日 スコットランドの化学者 ▼1854(36) 友達のホイートストンが考案したプレイフェア暗号の普及を後押しした。

【似顔絵サロン】















〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/Charles_Wheatstone

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