1968、クォーク模型の実証~ケンドール編:アルケーを知りたい(803)

今回は物理学。

クォーク模型:quark model。クォークでハドロンを分類する枠組み。
ハドロンは、6種類のクォークと8種類のグルーオンで構成される。
グルーオンは、ハドロンの内部で強い相互作用を伝播する。
ハドロンは、バリオンと中間子に分けられる。
陽子はバリオンである。構成は、アップクォーク2個とダウンクォーク1個。
中性子はバリオンである。構成は、アップクォーク1個とダウンクォーク2個。
K中間子は中間子である。構成は、ストレンジクォーク1個と反アップクォーク1個。
 *
アルケーに近づく(?)ほど、これだ!という一点に収束するのではなく、話が広がって宇宙的になるのが面白い。

▼ケンドールのここがすごい:科学技術の問題について米国政府に助言するJASONという科学者グループに入ったり、憂慮する科学者連合 UCSを設立したり、科学者の社会的責任を行動で示したところがすごい。

ヘンリー・ケンドール Henry Way Kendall 1926年12月9日 - 1999年2月15日
 アメリカの物理学者
【人物】父親は実業家。
【教育/活動】
1945-46(19-20) 米国商船学校に入学。北大西洋で兵員輸送に従事。
1946(20) アマースト大学に入学、数学を専攻。並行して友人とイビングとサルベージ活動の小規模組織を作り運営。浅瀬ダイビングと水中写真の本を共著で出版。
1950(24) アマースト大学を卒業。
1955(29) MITで博士。指導教員はマーティン・ドイチュ
1956-57(30-31) ブルックヘブン国立研究所でポスドク。
1957-62(31-36) スタンフォード大学のロバート・ホフスタッター研究グループで研究員。フリードマンとリチャード・テイラーと協力し、同大学の線形電子加速器で陽子と中性子の構造を研究
1961-99(35-73) MIT 物理学部で教員。1960年に設立されたJASONに参加。JASONは、機密性の高い科学技術の問題について米国政府に助言する機関。
1974-(48-) 憂慮する科学者連合 Union of Concerned Scientists:UCSを共同設立、会長。 
1990(64) ノーベル物理学賞受賞(陽子および束縛中性子標的による電子の深非弾性散乱に関する先駆的研究)

【ネットワーク】
マーティン・ドイチュ Martin Deutsch 1917年1月29日 - 2002年8月16日 アメリカの物理学者。WWIIの影響をもろに受けた物理学者のひとり。ウィーン生まれのユダヤ人なのでナチスの脅威を受けた。18才のとき一家で米国旅行をしているとき、帰国できなくなりそのままアメリカで暮らした。▼ケンドールの博士指導教員。

リチャード・テイラー Richard Edward Taylor 1929年11月2日 - 2018年2月22日 アメリカの物理学者。▼フリードマン、ケンドールと共同でノーベル物理学賞を受賞した人物。
【教育/活動】
1950(21) カナダのアルバータ大学で学士。
1952(23) 同大学で修士。 
スタンフォード大学高エネルギー物理学研究所で博士。
1958-60(29-31) パリの高等師範学校の物理学者のグループに入り加速器で実験。
1961(32) 米に帰国。スタンフォード線形加速器センター SLAC の実験に参加
1968(39) SLAC で教員。
1980(51) パリ南大学から名誉博士。
1990(61) ノーベル物理学賞受賞(素粒子物理学におけるクォーク模型の展開に決定的な重要性を持った、陽子および束縛中性子標的による電子の深非弾性散乱に関する先駆的研究)

【似顔絵サロン】




























〔参考〕
『理科年表2022』
https://en.wikipedia.org/wiki/Henry_Way_Kendall

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