中田 瑞穂~定型詩でアルケーを知りたい(821)

今回は俳句。

学問の 静かに雪の 降るは好き
感想 この句ひとつで中田瑞穂の世界が伝わるようだ。

中田 瑞穂 なかだ みずほ 脳神経外科医・俳人。
【プロフィール】
1893(明治26)年4月24日、島根県津和野町生まれ。父親は医師。
1913(20) 東京帝国大学医科大学入学。
1917(24) 同医科大学卒業。
1919(26) 同助手。
1922(29) 新潟医科大学で助教授。秋桜子風生誓子山口青邨らと東大俳句会を再興。
1924-27(31-34) ドイツ留学。米エール大学でクッシング脳神経外科手術を観察。
1927-56(34-63) 新潟医科大学で教授。
1956(63) 新潟大学退官、名誉教授。
1975(昭和50年8月18日、新潟市で死去。82歳。
 刻々と 手術は進む 深雪かな
 あたためよ 越後の酒も わろからず
 雲雀の巣 はるかに急ぐ 人のあり
 二た匙の 砂糖沈むや 砂糖水
 雪蓑の 子が立つ道の まん中に
 青蛙 こやつ中々 泳ぐなり

【キーワードと感想】
・「文学も絵も科学もその根底は全て『観察』、徹底的な『観察』こそが原点であり、出発点なのだ」  クッシングの長時間に渡る手術を最後まで観察したのもこのポリシーだったんだ。

【ネットワーク】
ハーヴェイ・クッシング Harvey Williams Cushing 1869年4月8日 - 1939年10月7日 アメリカの脳神経外科医。▼中田瑞穂がクッシングの手術を見学。長時間の手術のため途中で次々と見学者が帰っていく中、最後の1人になっても熱心に見学を続けた クッシングはその姿を見て「肩につかまってもよいからよく見なさい」と述べた。

高野 素十 たかの すじゅう 1893(明治26)年3月3日 - 1976(昭和51)年10月4日 俳人・医師。新潟医科大学で中田瑞穂の同僚。くもの糸ひとすぢよぎる百合の前

【似顔絵サロン】



























〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E7%94%B0%E7%91%9E%E7%A9%82

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