清原 深養父~百人一首でアルケーを知りたい(919)

 夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ 36
感想 昔の人の月の鑑賞ぶりは、今とは比べものにならない、と思ったり、月だけで朝まで時間をつぶすとか、すごい、と思ったりする。「宵ながら明けてしまう」という深養父は夏の夜何をやっていていたんだろう。照明がないから、人はすぐ寝てたはずなんだが。

清原 深養父 きよはら の ふかやぶ 
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 平安時代中期の歌人・貴族。
 主君:醍醐天皇。
 後撰集の撰者・清原元輔の祖父。清少納言の曾祖父。
 勅撰歌人。の名手。
 藤原兼輔・紀貫之・凡河内躬恒などの歌人と交流。
 養父が演奏する琴を聴きながら、藤原兼輔と紀貫之が和歌を詠んだ。

908(?) 内匠允。
923(?) 内蔵大允。
930(?) 従五位下。

時なりける人の、にはかに時なくなりて嘆くを見て、みづからの、嘆きもなく、喜びもなきことを思ひてよめる。
光なき谷には春もよそなれば 咲きてとく散る物思ひもなし
自らの老いを歌う。
昔見し春は昔の春ながら 我が身ひとつのあらずもあるかな

【キーワードと感想】
 こと。日本の伝統楽器。(1)琴(きん):柱(じ)が無い。弦を押さえる場所で音程を決める。(2)箏(そう):柱で弦の音程を調節する。(3)和琴 (わごん):日本最古の楽器。6弦。(4)一絃琴(須磨琴)、(5)二絃琴(八雲琴)がある。

【ネットワーク】
藤原 兼輔 / 中納言兼輔 ふじわら の かねすけ 877(元慶元)年 - 933(承平3)年3月16日 平安中期の公家・歌人。三十六歌仙の一人。百人一首27:みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ

清原 元輔 きよはら の もとすけ 908(延喜8)年 - 990(永祚2)年6月 貴族・歌人。深養父の孫。三十六歌仙の一人。百人一首42:契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波こさじとは

【似顔絵サロン】




























〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%85%E5%8E%9F%E6%B7%B1%E9%A4%8A%E7%88%B6
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/hukayabu.html

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