源 重之~百人一首でアルケーを知りたい(930)

風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけてものを 思ふころかな 48
感想 この歌の解説によると、反応しない相手(岩)に働きかける自分(波)を、くだけると表現したもの、という。その解説を踏まえて、もう一度この歌をみると重之のやるせない気持ちがよく分かる。

源 重之 みなもと の しげゆき 
? - 1000長保2年
 平安時代中期の貴族・歌人。三十六歌仙の一人。

967(?) 冷泉天皇が即位、近衛将監。百首歌のパイオニアの一人。
976-(?) 相模権守・信濃守・日向守・肥後守・筑前守など地方官を歴任。
991-(?) 大宰大弐・藤原佐理を頼って筑紫に下向。
995-1000(?) 陸奥守・藤原実方に従って陸奥国に下向。

秋の風情を詠んだ歌。
秋風は昔の人にあらねども 吹きくる宵はあはれとぞ思ふ

秋、身まかりける人をおもひいでてよめる
年ごとに昔は遠くなりゆけど 憂かりし秋はまたも来にけり

【キーワードと感想】
百首歌 ひゃくしゅうた。数を定めて詠う和歌のひとつ。960年に曽祢好忠が始めたスタイル。100首を単位として詠まれる定数歌。1人で100首を詠んだものと、複数の歌人が詠んだものを100首集めたものがある。

【ネットワーク】
冷泉天皇 れいぜいてんのう 950天暦4年6月12日 - 1011寛弘8年11月21日 第63代天皇。在位:967康保4年7月5日 - 969安和2年9月27日 村上天皇の第2皇子。

藤原 佐理 ふじわら の すけまさ/さり 944天慶7年 - 998長徳4年8月19日 平安時代中期の公卿・能書家。道風・藤原行成と三跡のひとり。

藤原 実方 ふじわら の さねかた ? - 999長徳4年1月3日 平安時代中期の貴族・歌人。 百人一首51:かくとだに えやはいぶきの さしも草 さしも知らじな 燃ゆる思ひを

【似顔絵サロン】










































〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%BA%90%E9%87%8D%E4%B9%8B
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/sigeyuki.html

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