俊恵法師~百人一首でアルケーを知りたい(954)
▼夜もすがら もの思ふころは 明けやらで ねやのひまさへ つれなかりけり 85
感想 「夜もすがら」から詠み手の時間の流れが分かる。「もの思ふ」から詠み手の行動が分かる。「寝屋の隙」から詠み手の居場所が分かる。言葉を反芻すると共感の気持ちが湧いてくる。これが詠み手の力量、これが和歌の時間超越コミュニケーション作用。
1113永久元年 - 1191建久2年 78歳。
平安時代末期の僧・歌人。父は源俊頼。鴨長明の師。
1129(16) 父が死去。東大寺で僧になる。
1153-(40-) 自坊「歌林苑」に藤原清輔・源頼政・道因らが集まり歌会を行った。
参加した歌合せ:1160(47) 清輔朝臣家歌合、1167(54) 経盛朝臣家歌合、1170(57) 住吉社歌合、1172(59) 広田社歌合、1179(66) 右大臣家歌合。
藤原俊成と交流。
山は雪、麓は雨、と天気を詠んだ歌。
み吉野の山かきくもり雪ふれば 麓の里はうちしぐれつつ
見ると得した気分になる風景を歌った歌。
夕立のまだ晴れやらぬ雲間より おなじ空とも見えぬ月かな
別の心をよめる
かりそめの別れと今日を思へども いさやまことの旅にもあるらむ
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源 俊頼 みなもと の しゅんらい 1055天喜3年 - 1129大治4年1月22日 平安時代後期の貴族・歌人。俊恵の父親。百人一首74:うかりける 人を初瀬の 山おろしよ はげしかれとは いのらぬものを
藤原 清輔 ふじわら の きよすけ 1104長治元年 - 1177治承元年7月17日 平安時代末期の公家・歌人。藤原顕輔の次男。俊恵の和歌仲間。百人一首84:ながらへば またこのごろや しのばれむ 憂しと見し世ぞ 今は恋しき
源 頼政 みなもと の よりまさ 1104長治元年 - 1180治承4年6月20日 平安時代末期の武将・公卿・歌人。源仲政の長男。俊恵の和歌仲間。以仁王と挙兵、すぐ鎮圧。
藤原 敦頼 ふじわら の あつより 1090寛治4年 - 1182寿永元年 平安時代後期の貴族・歌人・僧。道因法師。俊恵の和歌仲間。百人一首82:思ひわび さても命は あるものを 憂きにたへぬは 涙なりけり
藤原 俊成 ふじわら の としなり 1114永久2年 - 1204元久元年12月22日 平安時代後期~鎌倉時代初期の公家・歌人。俊恵と和歌で交流。百人一首83:よのなかよ 道こそなけれ 思ひ入る 山の奥にも 鹿ぞ鳴くなる / 夕されば野辺の秋風身にしみて 鶉鳴くなり深草の里
鴨 長明 かも の ちょうめい 1155久寿2年 - 1216建保4年7月26日 平安時代末期~鎌倉時代前期の歌人・随筆家。師匠が俊恵。
【似顔絵サロン】
〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%8A%E6%81%B5
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/syune.html#VR
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