藤原義孝の歌~アルケーを知りたい(1011)

藤原義孝は百人一首50番歌「君がため惜しからざりし命さへ ながくもがなと思ひけるかな」の作者。
▼二十歳でこの世を去った。もっともっと「ながくもがな」であって欲しかった。残念。

藤原義孝 ふじわら の よしたか 
954天暦8年 - 974天延2年10月4日 20歳。
 平安時代中期の公家・歌人。藤原伊尹(謙徳公)の三男。
 清原元輔源順と交流。

 971(17) 右少将。
 972(18) 息子の行成が誕生、父親の伊尹が死去。
 974(20) 疱瘡のため死去。

▼藤原義孝の和歌と*勝手に解釈
女のもとより帰りてつかはしける
君がため惜しからざりし命さへ 長くもがなと思ひぬるかな
*惜しいと思ってなかった自分の命でしたが、貴方のために長くありたいと思うようになりました。

秋はなほ夕まぐれこそただならね 荻の上風はぎの下露
*萩の上を吹く風、萩の下の露といい、秋の夕間暮れがただならない風情がある。

露くだる星合の空をながめつつ いかで今年の秋を暮らさむ
*露を地上にもたらす星の出た夜空を眺めつつ、どうやって今年の秋を暮らそうかと思う。

夢ならで夢なることをなげきつつ 春のはかなき物思ふかな
*夢ではないこと、夢であることを嘆きながら、春のはかなさにもの思うのだ。

一条摂政、身まかりにける頃よめる
夕まぐれ木しげき庭をながめつつ 木の葉とともにおつる涙か
*夕間暮れ、木が茂った庭を眺めながら木の葉と共に涙が落ちる。

【似顔絵サロン】











































〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E7%BE%A9%E5%AD%9D
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/yositaka.html

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