藤原伊尹の歌~アルケーを知りたい(1017)

藤原伊尹は百人一首45番歌「あはれとも言ふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな」の作者。
▼伊尹の作品「かなしきもあはれもたぐひ多かるを 人にふるさぬ言の葉もがな」から伊尹が言葉や表現を探していた様子が伝わって来て良い。

藤原伊尹 / 謙徳公 ふじわら の これただ 
924延長2年 - 972天禄3年12月9日 48歳
 平安時代中期の公卿・歌人。藤原師輔の長男。書家・藤原行成は孫。

942(18) 侍従。
951(27) 撰和歌所の別当。『後撰和歌集』の編纂を統括。
955(31) 蔵人頭。960(36) 参議。967(43) 権大納言。
970(46) 右大臣。摂政。

▼藤原伊尹の和歌と*勝手に解釈
題しらず
かなしきもあはれもたぐひ多かるを 人にふるさぬ言の葉もがな
*「なかしき」とか「あはれ」を使った作品の例は多い。どこかに使い古されていない言葉はないものか。

別れては昨日今日こそへだてつれ 千世しも経たる心ちのみする
*お別れして数日しか経っていないのに、千年も経った気持ちです。

物いひ侍りける女の、後につれなく侍りて、さらに逢はず侍りければ
あはれとも言ふべき人は思ほえで 身のいたづらになりぬべきかな
*素晴らしい貴女様に思ってもらえないと、この身の置き所がない気分です。

中納言敦忠まかりかくれてのち、比叡の西、坂本に侍りける山里に、人々まかりて花見侍りけるに
いにしへは散るをや人の惜しみけむ 花こそ今は昔恋ふらし
*昔は花が散るのを人が惜しんでいた。今は花のほうが昔の人を恋しく思うのかも知れない。

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〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E4%BC%8A%E5%B0%B9
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/koremasa.html

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