藤原 敦忠の歌~アルケーを知りたい(1019)

藤原敦忠は百人一首43番歌「逢ひ見てののちの心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり」の作者。
▼「昔はものを思はざりけり」のフレーズには、そう、その通りだわ、と共感。では今はちゃんとものを思っているのかというと自信ないんだけど。
▼前回の朝忠が歌ったように世の中はただ今日のごと思ほえて あはれ昔になりもゆくかな」なんだよね。

▼権中納言敦忠 / 藤原 敦忠 ふじわら の あつただ 
906(延喜6)年 - 943(天慶6)年4月14日 37歳。
 公卿・歌人。三十六歌仙の一人。藤原時平の三男。
 風流好み、管絃に秀でる。夭折を世の人々は菅原道真の怨霊と噂。

921(15) 従五位下。934(28) 蔵人頭。939(33) 参議。942(36) 権中納言。

▼藤原敦忠の和歌と*勝手に解釈
題しらず
わがごとく物思ふときやほととぎす 身をうの花のかげに啼くらむ
*私のように物思いにふけるときにホトトギスは卯の花の影に身を潜めて鳴くのだろうか。

御匣殿の別当に、年をへていひわたり侍りけるを、えあはずして、その年の師走のつごもりの日つかはしける
物思ふと過ぐる月日も知らぬまに 今年は今日に果てぬとか聞く
*物思いにふけるまま月日が経ってしまった。今年が今日で終わりという話は人に聞いて知りました。

いかにしてかく思ふてふ事をだに 人づてならで君にかたらむ
*私がどれくらい貴女のことを思っているか、人づてでなく直接語りたい。
人づてならで」から藤原道雅の「今はただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならで言ふよしもがな」を思い出す。

題しらず
逢ひ見てののちの心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり
*会ってからの気持ちに比べると、会う前の気持ちはあっさりしたものだったな。

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〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E6%95%A6%E5%BF%A0
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/atutada.html

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