元良親王の歌~アルケーを知りたい(1041)

元良親王は百人一首20番歌「わびぬれば今はた同じ難波なる みをつくしても逢はむとぞ思ふ」の作者。
▼難波の「みをつくし(澪標)」は海の道路標識。澪標は「身を尽く」して船の航路を示してくれる存在。大阪市のシンボルマーク。さすが歴史とセンスの大阪。

▼元良親王 もとよししんのう 
890(寛平2)年 - 943(天慶6)年8月29日 53歳。
 平安前期~中期の皇族・歌人。陽成天皇の第一皇子。
929(39) 四十の算賀に紀貫之が屏風歌を作る。
936(46) 醍醐寺で塔の心柱を施入する儀式に右大臣藤原仲平と共に参加。

▼元良親王の和歌と*勝手に解釈
題しらず
朝まだきおきてぞ見つる梅の花 夜のまの風のうしろめたさに
*朝早く起きてすぐ確認したのが梅の花だよ。夜の間吹いていた風で散ったのじゃないかと気がかりで。

あひしりて侍りける人のもとに、返り事見むとてつかはしける
来や来やと待つ夕暮と今はとて かへる朝といづれまされ
*早く時間にならないかと待っている夕暮れと、今はもう帰りましょうという朝と、どちらが勝っているでしょうか。

事いできてのちに、京極御息所につかはしける
わびぬれば今はたおなじ難波なる みをつくしても逢はむとぞ思ふ
*事が露見した以上、あなたに身を尽くしても会いたいと思います。

花の色は昔ながらに見し人の 心のみこそうつろひにけれ
*昔ながらの美しさはそのままでありながら、お心が変わったのでしょうね。

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〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%83%E8%89%AF%E8%A6%AA%E7%8E%8B
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/motoyosi.html

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