藤原敏行の歌~アルケーを知りたい(1042)

藤原敏行は百人一首18番歌「住江の岸に寄る波よるさへや 夢の通ひ路人目よくらむ」の作者。
下の句の「夢の通ひ路」という表現が良い。
▼老いをポジティブに歌う「老いぬとてなどかわが身をせめぎけむ 老いずは今日に逢はましものか」が好き。今日もこういう気持ちでいようと思う。

▼藤原 敏行 ふじわら の としゆき
 ? - 907延喜7年 ?歳。
 貴族・歌人・書家。藤原富士麻呂の長男。三十六歌仙の一人。古今最高の能書家。

871(?) 蔵人。895(?) 蔵人頭。897(?) 兼近江権守。

▼藤原敏行の和歌と*勝手に解釈
住江の岸に寄る波よるさへや 夢の通ひ路人目よくらむ
*住江の岸に寄せる波は夜もやって来る。人は夢の通い道では人目を避けているのでしょうか。

秋立つ日、よめる
秋きぬと目にはさやかに見えねども 風の音にぞおどろかれぬる
*秋の訪れ。目にはっきり映るわけではなく、風の音で驚かされる。

白露の色はひとつをいかにして 秋の木の葉をちぢにそむらん
*白露の色はひとつなのに、どのようにして秋の木の葉を千々に染めるのだろう。

寛平御時、うへのさぶらひ(殿上の間の侍)にて、をのこどもに大御酒たまひて、大御遊びありけるついでにつかうまつれる
老いぬとてなどかわが身をせめぎけむ 老いずは今日に逢はましものか
*老いたからと言ってどうしてわが身を責めることがあろうか。老いずして今日のように楽しい日に巡り会えないのだから。

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〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%97%A4%E5%8E%9F%E6%95%8F%E8%A1%8C
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/tosiyuki.html

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