小野小町の歌~アルケーを知りたい(1050)
▼「わがみよにふるながめせしまに」は「わが身、世に古る、眺めせし間に」の意味と「わが身、夜に降る長雨せし間に」の意味とが重なって味わいを出している。
▼改変して「街の色は移りにけりないたづらに わが身世に古る気づかぬ間に」と詠んでみました。
▼小野 小町 おの の こまち
825天長2年 - 900昌泰3年 75歳。
平安時代前期の歌人。祖父が小野篁(11番歌)。
在原業平(17番歌)、文屋康秀(22番歌)、良岑宗貞(遍照、12番歌)と和歌を贈答。
▼小野小町の和歌と*勝手に解釈
題しらず
色見えでうつろふものは世の中の 人の心の花にぞありける
*色が見えないまま変わるのは、世の人の心の中の花です。
題しらず
花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
*容色はいたずらに移り変わってしまうもの。世に降る長雨を眺めているうちにわが身も老いた。
井手の山吹を
色も香もなつかしきかな蛙なく ゐでのわたりの山吹の花
*色も香りも懐かしい。蛙の鳴き声が聞こえる井出のあたりに咲く山吹の花。
里にて、秋の月を
山里に荒れたる宿をてらしつつ 幾世へぬらむ秋の月影
*山里の荒れた小屋を照らして、幾世代も経た秋の月。
【似顔絵サロン】
〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E9%87%8E%E5%B0%8F%E7%94%BA
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/komati.html
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