右近の歌~アルケーを知りたい(1053)
▼この歌の意味は「人から忘れられる自分のことはさておき、人の命は惜しい」。自分よりも人、の歌。
▼もうひとつの作品「とふことを待つに月日はこゆるぎの 磯にや出でて今はうらみむ」は、人を待つ月日の忍耐が切れたので海辺に行って恨みを言うのだ、という意味。
▼右近 うこん
? - ? 村上天皇期の歌壇で活躍した歌人。藤原季縄の娘。
元良親王(20番歌)、藤原敦忠(43番歌)、藤原朝忠(44番歌)らと交流。
960年、962年、内裏歌合に出詠。
966年の内裏前栽合(だいりぜんざいあわせ)の歌合に出詠。
▼右近の和歌と*勝手に解釈
男の久しうとはざりければ
とふことを待つに月日はこゆるぎの 磯にや出でて今はうらみむ
*訪れを待っている月日が忍耐の限界を超えたので、こゆるぎの磯辺に出て恨み言を申しましょう。
題しらず
忘らるる身をば思はず誓ひてし 人の命の惜しくもあるかな
*忘れられる私の身はどうこう思いません。そう誓った人の命は惜しいものです。
【似顔絵サロン】
〔参考〕
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%B3%E8%BF%91_(%E6%AD%8C%E4%BA%BA)
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/ukon.html
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