大伴旅人の万葉集449-450番歌~アルケーを知りたい(1089)
▼今回の歌は旅人が730年に京都に向かう旅の途上、広島県福山市の駿馬の崎を過ぎた日に作った2首。
▼旅人が大宰府に赴任するときは妻と一緒に通った道中の風景が、帰るときは一人。その悲しみを歌ったもの。
妹と来し駿馬の崎を帰るさに ひとりし見れば涙ぐましも 万449
*妻と共に見た駿馬の崎を帰る時は一人で見ると涙が出る。
行くさにはふたり我が見しこの崎を ひとり過ぐれば心悲しも(一には「見もさかず来ぬ」といふ) 万450
右の二首は、駿馬の崎を過ぐる日に作る歌。
*行くときは二人で見たこの駿馬の崎を一人で通り過ぎるのは心が悲しい(別バージョン「見ることなく通り過ぎた」)。
【似顔絵サロン】同時代人。陳 子昂(ちん すごう) 661 - 702 41歳 唐の詩人。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/tabito2.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BC%B4%E6%97%85%E4%BA%BA
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