大伴旅人の万葉集572-575番歌~アルケーを知りたい(1095)

▼今回の歌は、旅人が京都に戻った後、満誓が詠んで贈った歌2首と旅人がそれに応えた歌2首。
満誓は旅人、山上憶良と共に筑紫歌壇のメンバー。良い感じの歌を詠む人。似顔絵にしたいけど元情報がなくて・・・。

太宰帥大伴卿の京に上りし後に、沙弥満誓、卿に贈る歌二首。
まそ鏡見飽かぬ君に後れてや 朝夕にさびつつ居らむ 万572
*(女性になりきって詠んでいます)いくら見ても見飽きることのなかった貴方様に筑紫に残された私、朝も夕も寂しく過ごしています。

ぬばたまの黒髪変わり白けても 痛き恋には逢ふ時ありけり 万573
*黒い髪が白髪になる年齢になっても、心が痛む恋って、あるものなのですね。

大納言大伴卿が和(こた)ふる歌二首
ここにありて筑紫やいづち白雲の たなびく山の方にしあるらし 万574
*ここ京都からみると、筑紫はどちらの方向にあるのでしょう。白雲がたなびく山の方でしょうか。

草香江の入江にあさる葦鶴(あしたづ)の あなたづたづし友なしにして 万575
*草香江の入江で魚を獲る葦鶴の姿が見えます。友達がいないと何と心細いことでしょう。

【似顔絵サロン】舎人親王(とねりしんのう) 676 - 735 59歳 はじめは長屋王と政治を行うも、次第に藤原四兄弟の側となり、長屋王の変で対立。天然痘で死去。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/tabito2.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BC%B4%E6%97%85%E4%BA%BA

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