山部赤人の万葉集1001番歌~アルケーを知りたい(1203)

▼今回は聖武天皇が難波宮に行幸したときに同行したメンバーが詠んだ歌6首のうち4首をピックアップした。1001番が赤人の作品。ますらをたちは狩りに行き、娘子たちは赤袴で浜を歩く。

 春の三月に、難波の宮に幸す時の歌六首
眉のごと雲居に見ゆる阿波の山懸けて 漕ぐ舟泊り知らずも 万998
 右の一首は船王(ふなのおほきみ)が作。
*眉のような雲の間に阿波の山が見えています。山を目指して漕ぎ進む舟はどこに停泊するのでしょう。

子らしあらばふたり聞かむを沖つ洲に 鳴くなる鶴の暁の声 万1000
 右の一首は守部王が作。
*妻がいれば二人して聞けたものを。沖の洲で明け方に鳴く鶴の声を。

ますらをは御狩に立たし娘子らは 赤裳裾引く清き浜びを 万1001
 右の一首は、山部宿禰赤人が作。
*男たちは狩りに出かけています、娘さんたちは赤い裾を翻しながら清らかな浜辺を歩いています。

馬の歩み抑へ留めよ住吉の 岸の埴生ににほひて行かむ 万1002
 右の一首は安倍朝臣豊継が作。
*馬の歩みを緩めて止まりましょう。そして住吉の岸の粘土質の土、埴生の香りを楽しみましょう。

【似顔絵サロン】山部赤人(700-736)の先代人。太武帝 たいぶてい 408 - 452 北朝北魏の第3代皇帝。道教を保護、仏教を弾圧。














〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_utabito&dataId=695
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E9%83%A8%E8%B5%A4%E4%BA%BA
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/akahito2.html


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