柿本人麻呂の万葉集261-262番歌~アルケーを知りたい(1182)

▼人麻呂が天武天皇の息子である新田部皇子(にいたべしんのう)に献上した歌。人麻呂の長歌の中ではいちばん短い作品。短くても枕詞が三つ「やすみしし」「高光る「ひさかたの」が入っている。

 柿本朝臣人麻呂、新田部皇子に献る歌一首 幷せて短歌
やすみしし 我が大君 
高光る 日の御子 
敷きいます 大殿の上に 
ひさかたの 天伝ひ来る 
雪じもの 行き通ひつつ 
いや常世まで 万261
*我が大君がお住まいになっておられる大殿の上に遥かな天から雪が降ってきます。その雪のようにこれからも長く長く通い続けたいものです。

 反歌一首
矢釣山木立も見えず降りまがひ 雪の騒ける朝楽しも 万262
*矢釣山の木立も見えないほど雪が降り舞っている朝は楽しい。

【似顔絵サロン】柿本人麻呂(660-724)の先代人。崇峻天皇 すしゅんてんのう 553 - 592 第32代天皇。蘇我馬子に殺される。















〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetailLink?cls=d_utabito&dataId=201
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%BF%E6%9C%AC%E4%BA%BA%E9%BA%BB%E5%91%82
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/hitomaro2_t.html

コメント

このブログの人気の投稿

柿本人麻呂の万葉集199-202番歌~アルケーを知りたい(1170)

大伴旅人の万葉集876-879番歌~アルケーを知りたい(1117)

大伴旅人の万葉集459番歌~アルケーを知りたい(1092)