山部赤人の万葉集378・384番歌~アルケーを知りたい(1197)

▼378番の故太政大臣とは、藤原不比等(659 - 720)のこと。時を経て庭の山池(しま)にさびが出て良い感じになっている様子を描いた鎮魂歌。384番の韓藍(からあゐ)はけいとうの花。

 山部宿禰赤人、故太政大臣藤原家の山池を詠む歌一首
いにしへの古き堤は年深み 池の渚に水草生ひにけり 万378
*昔からある古い堤は年を経るに従って深みを増しています。水際には水草が生えています。

 山部宿禰赤人が歌一首
我が宿に韓藍蒔き生ほし枯れぬれど 懲りずまたも蒔かむとぞ思ふ 万384
*私の家で韓藍の種を蒔いて育てていたのに枯れてしまいました。これに懲りずまた蒔こうと思います。

【似顔絵サロン】山部赤人(700-736)の先代人。物部 麁鹿火 もののべ の あらかい ? - 536 古墳時代の豪族。528年、磐井の乱を平定。














〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_utabito&dataId=695
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E9%83%A8%E8%B5%A4%E4%BA%BA
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/akahito2.html

コメント

このブログの人気の投稿

万葉集巻第二147‐149番歌(天の原振り放け見れば大君の)~アルケーを知りたい(1266)

万葉集巻22番歌(常にもがもな常処女)~アルケーを知りたい(1242)

万葉集巻第二143‐144番歌(岩代の崖の松が枝結びけむ人は)~アルケーを知りたい(1264)