山部赤人の万葉集926-927番歌~アルケーを知りたい(1200)

▼「赤人が作る歌二首」という題のついた歌の二首目の作品。吉野での狩りを詠っている。鹿猪鳥などの獲物を追跡する跡見(とみ)、矢を射かける射目(いめ)、獲物を追い立てる踏み起しや踏み立てなどシステマティックになっているのが分かる。その周到な準備のもとで大君が馬を並べて狩りをする。

やすみしし 我が大君は 
み吉野の 秋津の小野の 
野の上には 跡見据ゑ置きて 
み山には 射目立て渡し 
朝狩に 鹿猪踏み起し 
夕狩に 鳥踏み立て 
馬並めて 御狩ぞ立たす 
春の茂野に 万926

 反歌一首
あしひきの山にも野にも御狩人 さつ矢手挟み騒ぎてあり見ゆ 万957
*山にも野にも狩人が狩猟用の矢を持って動き回っているのが見えます。

【似顔絵サロン】山部赤人(700-736)の先代人。継体天皇 けいたいてんのう 450年允恭天皇39年 - 531継体天皇25年3月10日 第26代天皇。推古天皇の祖父。














〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_utabito&dataId=695
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B1%B1%E9%83%A8%E8%B5%A4%E4%BA%BA
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/akahito2.html

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