万葉集巻1番歌(籠もよみ籠持ち)~アルケーを知りたい(1231)

▼今回から万葉集の中の万葉集と言われる1番から53番の歌を順に見て行く。最初は大泊瀬稚武天皇=雄略天皇。どんな人物だったのかは下記URLを御覧ください。
▼1番歌の核となるフレーズは「大和の国は、おしなべて我れこそ居れ。しきなべて我れこそ居れ」だと思ふ。

  雑歌
 泊瀬の朝倉の宮に天の下知らしめす天皇の代 大泊瀬稚武天皇
  天皇の御製歌
(こ)もよ み籠持ち 
掘串(ふくし)もよ み掘串持ち 
この岡に 菜摘ます子 
家告らせ 名告らさね 
そらみつ 大和の国は 
おしなべて 我れこそ居れ 
しきなべて 我れこそ居れ 
我れこそば 告らめ 
家をも名をも 万1
*立派な籠を持ち、立派な掘串(シャベル)を持ち、この岡で菜を積んでいる娘よ。どこの家の子で名は何というのか。ここ大和の国は隅々まで私が支配している。私から名乗ろうか、家も名も。

【似顔絵サロン】大泊瀬稚武天皇 おほはつせわかたけのすめらみこと / 雄略天皇 ゆうりゃくてんのう 418年 - 479年 第21代天皇。考古学的に実在が確定している古墳時代の天皇。














〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%84%E7%95%A5%E5%A4%A9%E7%9A%87
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=1

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