大伴家持の万葉集1597-1599番歌~アルケーを知りたい(1219)
▼家持の秋の歌。秋を詠うには、秋の野、秋萩、秋風、秋の露、と「秋」を頭に付けると良い。なるほど分かりやすくてヨシ。
大伴宿禰家持が秋の歌三首
秋の野に咲ける秋萩秋風に 靡ける上に秋の露置けり 万1597
*秋の野に咲いた秋萩が秋風に靡いている。その上に秋の露がおりている。
さを鹿の朝立つ野辺の秋萩に 玉と見るまで置ける白露 万1598
*鹿が朝に立っている野の秋萩に、玉のように露がおりている。
さを鹿の胸別けにかも秋萩の 散り過ぎにける盛りかも去ぬる 万1599
右は、天平十五年癸未の秋の八月に、物色を見て作る。
*鹿が草の間を押し別けるよう歩いて秋萩が散っている。萩の盛りも過ぎたのだろう。
【似顔絵サロン】大伴家持(718-785)の同時代人。4歳年上。藤原 永手 ふじわら の ながて 714 - 771 奈良時代の公卿。藤原北家、藤原房前の次男。真楯の兄。
〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集二』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_utabito&dataId=174
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%BC%B4%E5%AE%B6%E6%8C%81
https://www.asahi-net.or.jp/~sg2h-ymst/yamatouta/sennin/yakamot2.html
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