万葉集巻2番歌(大和には群山あれど)~アルケーを知りたい(1232)

▼万葉集の2番歌は、舒明天皇が奈良県橿原市にある香具山に登って、日本の豊かさを詠った作品。歌に出てくる蜻蛉はトンボのことで、トンボが飛ぶ幸いな国、大和の国。

  高市の岡本の宮に天の下知らしめす天皇の代 息長足日広額天皇
 天皇、香具山に登りて国を望たまふ時の御製歌
大和には 群山あれど 
とりよろふ 天の香具山 
登り立ち 国見をすれば 
国原は 煙立ち立つ 
海原は 鴎立ち立つ 
うまし国ぞ 蜻蛉島(あきづしま) 
大和の国は 万2
*大和には山がたくさんある。そのなかの天の香具山に登り立って風景を眺めると、村の家々からは煙が立ちのぼり、海には鴎たちが飛んでいる。まことによい国であることよ、豊かな大和の国は。

【似顔絵サロン】息長足日広額天皇 おきながたらしひひろぬかのすめらみこと / 舒明天皇 じょめいてんのう 593年 - 641年 第34代天皇。皇后は皇極天皇。息子は中大兄皇子=天智天皇。630(37) 遣唐使を開始。政治は蘇我蝦夷が進めた。














〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%88%92%E6%98%8E%E5%A4%A9%E7%9A%87
万葉百科 奈良県立万葉文化館 https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=1

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