万葉集巻62‐63番歌(在り嶺よし対馬の渡り)~アルケーを知りたい(1256)

▼今回の二つの歌は遣唐使の歌。702年に出発し704年に無事帰国。62番が行きの歌、63番が帰りの歌。

 三野連<名は欠けたり>入唐する時に、春日蔵首老が作る歌
在り嶺よし対馬の渡り海中に 幣取り向けて早帰り来ね 万62
*対馬の海路に幣を捧げて早くお帰りください。

 山上臣憶良、大唐に在る時に、本郷を憶ひて作る歌
いざ子ども早く日本へ大伴の 御津の浜松待ち恋ひぬらむ 万63
*さあみなさん、早く日本に帰りましょう。難波津の浜松も我われを待ち焦がれているでしょう。

【似顔絵サロン】春日倉 老 かすがのくら の おゆ 650年 - 720年 飛鳥時代~奈良時代の僧・貴族・歌人。万56、62














〔参考〕
伊藤博訳注『新版 万葉集一』角川ソフィア文庫。
https://manyo-hyakka.pref.nara.jp/db/dicDetail?cls=d_kanno&dataId=1

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